産休・育休が取れる会社の見分け方
「産休・育休をちゃんと取れる会社に転職したい」そう思っても、どこを見れば分かるのか迷いますよね。この記事では、求人票・面接・口コミのどこに注目すべきかを具体的に解説。将来を見据えた企業選びのポイントも丁寧にお伝えします。
「いつかは産休・育休を取りたい。でも、転職先でちゃんと取れるか不安…」
そんな気持ちを抱えたまま、求人を眺めている方は多いのではないでしょうか。 制度が整っている会社かどうかは、求人票を一目見ただけでは分かりにくいのが正直なところです。
この記事では、産休・育休をきちんと取得できる会社を見分けるための具体的な方法を、転職活動の各ステップに合わせてお伝えします。 将来のライフイベントを見据えて、長く働き続けられる環境を選ぶためのヒントにしてください。
「制度がある」と「取れる」はまったく別物
まず知っておいてほしいのは、産休・育休の制度は法律で定められているため、正社員を雇っている会社ならば原則どこでも存在するという点です。
問題は「制度があるかどうか」ではなく、「実際に使えているかどうか」です。
制度はあるのに、
- 取得した人がほぼいない
- 取ると暗黙の了解でキャリアが止まる
- 復帰後の配置が不遇になりがち
……といった状態の会社は、残念ながら少なくありません。
ですから転職活動で確認すべきは、「取得実績があるかどうか」と「復帰後にどう働けるか」の2点です。 この2つを意識するだけで、企業を見る目がぐっと変わってきます。
求人票で最初に確認したいポイント
求人票には、会社の姿勢が意外と表れています。 以下の点をチェックしてみましょう。
「取得率」や「復職率」の数字が載っているか
「育休取得率〇〇%」「育休後の復職率〇〇%」といった数字を求人票や採用ページに載せている会社は、それを積極的にアピールしたいと思っている証拠です。
数字があるだけで絶対安心とは言えませんが、少なくとも実績を意識して発信している姿勢は読み取れます。
逆に、「産休・育休制度あり」の一言しか書かれていない場合は、深掘りが必要です。
女性管理職の比率や記載があるか
「女性管理職〇〇%」「女性リーダーが活躍中」といった記載も参考になります。 産休・育休を取っても復帰後にキャリアを積んでいる人がいる、という間接的な証拠になるからです。
ただし、ここで大切なのは数字の大小よりも「そういった情報を開示しようとしているか」という姿勢です。
働き方に関する記載の「温度感」
「子育て中のメンバーも多数活躍」「ライフイベントを経たあとも長く続けられる」など、具体的な文脈で書かれているかどうかに注目してみてください。
形式的な羅列ではなく、実際の社員の様子が浮かぶような言葉が使われている求人は、現場の雰囲気が反映されていることが多いです。
面接・選考で聞いておきたいこと
「聞いていいのかな…」と遠慮しがちですが、将来のことを考えると面接でしっかり確認しておくのが賢明です。 ここでは、失礼にならない聞き方のコツもあわせてお伝えします。
「実績」を軸に聞く
「産休・育休を取った方は社内にいらっしゃいますか?」という聞き方なら、制度の利用状況を自然に確認できます。
「実績として、どのくらいの方が取得されていますか?」と率直に聞いても問題ありません。 むしろこういった質問に対して誠実に答えてくれるかどうかが、会社の文化を測るひとつのバロメーターになります。
「復帰後の働き方」を聞く
育休を取った後、どのような形で仕事に戻る方が多いか、業務の引き継ぎや復帰支援の仕組みがあるかなどを聞いてみましょう。
「復帰後に時短勤務を選んだ方もいますが、業務の調整はどのように行っていますか?」という聞き方だと、具体的な返答を引き出しやすいです。
答えが具体的であれば、実際にそういったケースを経験している会社である可能性が高まります。
面接官の反応そのものを観察する
質問に対して、面接官がどんな顔をして、どんな言葉で答えるかも大切な情報です。
「よく聞かれます」「うちは結構多くて…」と自然に話してくれるなら、文化として根付いているサインです。 逆に、話をはぐらかしたり、急に表情が硬くなったりするようなら、注意が必要かもしれません。
口コミ・公開情報をうまく活用する
面接だけでは分からないことも、別のルートで補完できます。
口コミサービスを参考にする
転職活動中に活用できる口コミサービスでは、実際に働いた人の声が投稿されています。 「育休」「産休」「復帰後」などのキーワードで検索すると、リアルな体験談が見つかることがあります。
ただし、投稿はあくまで個人の体験なので、良い口コミも悪い口コミも一件だけで判断せず、複数の声の傾向をつかむようにしましょう。
厚生労働省の認定マーク(くるみん・えるぼし)を調べる
国が定めた認定制度として「くるみん認定」(子育てサポート企業の認定)や「えるぼし認定」(女性活躍推進に取り組む企業の認定)があります。
これらを取得している企業は、行動計画を策定して国に審査を受けているため、取り組みの本気度を示すひとつの指標になります。 企業の採用ページや公式サイトにロゴが掲載されていることが多いので、ぜひチェックしてみてください。
有価証券報告書・統合報告書を見る
上場企業であれば、有価証券報告書や統合報告書(ESGレポートなど)に育休取得率・女性管理職比率などの数値が記載されていることがあります。 少し調べる手間はかかりますが、公式かつ信頼性の高い情報源なので、気になる企業があれば一度確認してみる価値があります。
将来を見据えた企業選びの視点
産休・育休が取れるかどうかは、もちろん大切なポイントです。 ただ、せっかくなら「取れる」だけでなく、**「戻ってきても自分らしく働き続けられるか」**まで考えて選んでみてください。
チームとして助け合える文化があるか
育休は個人の休みですが、その間の業務はチームで支え合う必要があります。 誰かが抜けたときにカバーし合える文化があるかどうかは、日頃の社内の雰囲気にも表れています。
面接で「チームの連携」や「助け合いの文化」について聞いてみるのもひとつの手です。
働き方の柔軟性があるか
時短勤務・フレックスタイム・リモートワークなど、子育て期に活用できる制度が充実しているかどうかも確認しましょう。
制度の有無だけでなく、「実際に使っている人がいるか」「使いやすい空気があるか」まで掘り下げると、より現実に近い判断ができます。
管理職やリーダーに産休・育休経験者がいるか
産休・育休を経てキャリアアップしている先輩がいる会社は、ライフイベントとキャリアを両立できる環境が整っている可能性が高いです。
面接でそういった社員の話が自然に出てくるかどうかも、ひとつの判断材料になります。
転職活動のどのタイミングで動くか
「まだ子育てを考えているわけじゃないから、今は気にしなくていいかな」と思う方もいるかもしれません。
でも、転職後すぐに取得できるかどうかは、入社のタイミングや在籍期間によっても変わります。 また、いざその時になってから「こんな会社だと思わなかった」と後悔するのは、精神的にもつらいですよね。
将来のことを少し先読みして、今の企業選びに活かすことは、20代のうちからやっておいて損はありません。 「産休・育休が取れる環境かどうか」を選択肢のひとつとして持っておくだけで、転職先の候補を絞り込む精度が上がります。
「今すぐ使う制度ではないけれど、長く働くために知っておきたい」。 そんな視点で企業を見ることが、結果的に自分に合った職場を見つける近道になります。
よくある質問
転職して間もない時期でも産休・育休は取れますか?
法律上は入社からの期間が短くても取得できるケースが増えています(雇用保険の育児休業給付金には受給要件がありますが、産休自体は出産予定の6週前から取得できます)。ただし会社によって社内ルールが異なる場合もあるため、面接や内定後に「入社後の取得に条件はありますか?」と確認しておくと安心です。
小さな会社や中小企業でも産休・育休は取れますか?
会社の規模に関係なく、産休・育休の制度は法律で定められています。ただ、中小企業は制度の整備が追いついていない場合もあるため、実績や取り組みを個別に確認することが大切です。求人票に記載がない場合は、面接の場で直接聞いてみましょう。誠実に答えてくれる会社ほど、信頼できる傾向があります。
男性でも育休は取れますか?
法律上は男性も育児休業を取得できます。近年は男性の育休取得を積極的に推進している会社も増えており、「男性育休取得率」を求人票に記載しているケースも見られます。パートナーとの協力体制を考えている方は、男性の取得実績についても確認しておくと、入社後の計画が立てやすくなります。
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