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職種図鑑2026/5/27

CAD・測量・積算って何をする仕事?

建設・土木・設備の現場を「数字と図面」で支える仕事が、CAD・測量・積算です。パソコンで図面を描いたり、土地を計測したり、工事の費用をまとめたり——それぞれ異なる専門性を持ちながら、ひとつの建物やインフラを完成させるために連携しています。未経験でも目指せる理由やキャリアの広げ方をわかりやすく解説します。

建設・土木・設備の仕事と聞くと、「現場でヘルメットをかぶって働く」というイメージが強いかもしれません。でも実際には、現場の外で図面を描いたり、土地を測ったり、費用をまとめたりする「裏方」の仕事が、プロジェクト全体を動かしています。

その代表格が CAD・測量・積算 という3つの職種です。それぞれ役割は異なりますが、どれも建設プロジェクトに欠かせない存在。未経験から入りやすい職種でもあるので、転職を考えている方にはぜひ知っておいてほしい仕事です。


仕事内容

CADオペレーター(図面を描く仕事)

**CAD(キャド)**とは、コンピューターを使って図面を作成するソフトウェアのことです。CADオペレーターは、このソフトを使って建物や設備の設計図を作る仕事を担います。

具体的には、こんな作業があります。

  • 設計者や施工管理者の指示をもとに、図面データを作成・修正する
  • 寸法や仕様を正確に図面に落とし込む
  • 完成した図面を印刷・出力して関係者に共有する
  • 既存の図面を最新情報にアップデートする

手書きではなくパソコン操作が中心なので、デスクワークが好きな人にも入りやすい職種です。建築・土木・設備・電気など分野によって使うソフトや図面の種類は少し異なりますが、基本的な操作の流れは共通しています。


測量士・測量補助(土地を計測する仕事)

測量は、工事を始める前に「土地の形・高さ・広さ」を正確に把握する仕事です。設計図通りに建物や道路をつくるためには、まず現地の正確なデータが必要です。そのデータを集めるのが測量の役割です。

主な作業内容はこちらです。

  • 専用の機器を使って土地の距離・角度・高さを計測する
  • 計測したデータをパソコンで整理・まとめる
  • 境界の確認や地図データの作成をおこなう
  • 工事中も「ここに杭を打つ」「ここまで掘る」といった位置出しをする

外での作業が多く、体を動かしたい人にも向いている職種です。近年はGPS(全地球測位システム)やドローンを使った測量も広まっていて、技術の進化が早い分野でもあります。


積算担当(工事の費用をまとめる仕事)

**積算(せきさん)**とは、工事にかかる材料費・工賃・機械費などをひとつひとつ拾い出し、合計金額を算出する仕事です。いわば「工事の見積もりをつくる専門家」です。

主な仕事の流れはこちらです。

  • 設計図や仕様書をもとに、必要な材料の数量を算出する
  • 単価表や市場価格を参照しながら、各項目の金額を計算する
  • 積算ソフトを使って見積書・内訳書を作成する
  • 設計変更があった場合に数量や金額を更新する

数字の扱いが好きな人、細かい作業が得意な人にとって力を発揮しやすい仕事です。工事の予算を左右する重要な役割を担っています。


1日の流れ(例)

ここでは、CADオペレーターの1日を例にご紹介します。

時間帯主な業務
午前中メールの確認・前日の修正依頼への対応・図面の修正作業
昼前〜昼休み担当者との打ち合わせ・指示内容の確認
午後前半新規図面の作成・寸法や仕様のチェック
午後後半図面の最終確認・出力・データ保存・翌日の作業準備

デスクワーク中心で、残業は案件の繁閑によって変わります。締め切り前はやや忙しくなることもありますが、日々の業務はルーティンが組みやすいため、生活リズムを整えやすい職種です。

測量補助の場合は、朝早めに現場へ移動し、午前中に屋外での計測作業をおこない、午後にデータ整理や事務作業をするパターンが多いです。

積算担当は、見積もり依頼が来てからの作業が中心のため、依頼ごとにスケジュールが変わります。締め切りに合わせて集中して計算をすすめる日もあります。


向いている人

図面やものづくりに興味がある人

建物や設備が「どうやってできているか」に興味がある人は、CAD・測量・積算のどの仕事でも楽しさを感じやすいです。図面を読み解いたり、完成図をイメージしながら作業したりする場面が多いので、ものづくりへの関心がモチベーションにつながります。

細かい作業をコツコツ続けられる人

CADは寸法ひとつのズレも許されません。積算は数量の計算ミスが見積もり金額に直結します。測量もミリ単位の精度が求められることがあります。「細かいことが気になる」「丁寧に確認するのが苦にならない」という人は、こうした職種で安定した活躍ができます。

パソコン操作に抵抗がない人

3つの職種すべてに共通するのが、パソコンをよく使うという点です。CADソフト・測量データの処理ソフト・積算ソフトと、それぞれ専用ツールがありますが、どれも入社後に研修で学べる会社が多いです。「パソコンが嫌いではない」くらいの気持ちがあれば大丈夫です。

チームで働くことが好きな人

設計・施工・現場管理など、さまざまな職種の人と連絡を取り合いながら仕事をすすめます。「この図面のここを直してほしい」「この数量を今日中に出してほしい」といったやりとりが日常的にあるため、コミュニケーションを楽しめる人は自然と周囲からの信頼を得やすいです。

屋外での仕事に興味がある人(測量向け)

測量の仕事は、オフィスにこもらず外で体を動かしながら働けるのが魅力のひとつです。季節や天候によって現場の雰囲気も変わるので、「ずっと室内にいるより外の仕事がいい」と感じている人には特に合っているかもしれません。


未経験から目指すには

まず「資格なし・知識なし」でも応募できる求人がある

CAD・測量・積算のいずれも、未経験歓迎の求人が一定数あります。特にCADオペレーターと積算補助のポジションは、入社後に研修でスキルを身につける前提で採用している会社が多いです。「何も知らないから無理」と思わずに、まずは求人票の条件を確認してみましょう。

CADは独学でスタートラインに立ちやすい

CADソフトには無料で使えるものもあり、動画学習サイトや書籍を使って独学できる環境が整っています。転職活動の前に「基本操作だけでも触っておく」と、面接での志望意欲のアピールにもなります。専門学校や職業訓練でCADを学ぶ方法もあり、短期間でも基礎を身につけやすいです。

測量は「測量補助」からスタートできる

測量士として独立して業務をおこなうには国家資格が必要ですが、補助スタッフとして現場を手伝う仕事は資格なしで始められます。先輩の測量士のもとで実務経験を積みながら、徐々に知識とスキルを広げていくのが一般的なルートです。

積算は「数量拾い」の補助から始まる

積算担当もいきなり全部をひとりでこなすわけではありません。最初は先輩の指示に従いながら「材料の数を数える(数量拾い)」作業を担当するケースがほとんどです。地道な作業に思えますが、ここで図面の読み方や材料の名前を覚えることが、後のステップアップに直結します。

建設業界への興味を言語化しておく

未経験での採用面接では、「なぜ建設・土木・設備の仕事に興味を持ったか」を問われることが多いです。身近な建物や道路・インフラへの関心、ものづくりへの憧れなど、自分なりの言葉で話せるように整理しておくと面接でのアピールがスムーズになります。


キャリアパス

CADオペレーター→設計補助→設計担当へ

CADオペレーターとして図面制作の経験を積むうちに、設計者の意図を深く理解できるようになります。そのまま設計補助や設計士のサポート役へステップアップし、やがて自分で設計をリードするポジションを目指す人もいます。建築士などの資格取得と組み合わせると、キャリアの選択肢がさらに広がります。

測量補助→測量士資格の取得→独立・管理へ

実務経験を重ねながら、測量士補・測量士の国家資格を取得するルートが一般的です。資格を持つと担当できる業務の幅が広がり、将来的には現場をまとめるリーダーや、独立して測量事務所を開設するキャリアを歩む人もいます。

積算担当→積算リーダー→コスト管理全般へ

積算の経験を積むと、材料費の相場感や工事全体のコスト構造に詳しくなります。そこからプロジェクトのコスト管理全般を担うポジション、または施工管理・発注管理側へとキャリアを広げる人もいます。積算士などの民間資格を取得してスキルを証明する方法もあります。

3職種にまたがるマルチスキルも強み

CADも積算も経験している、または測量と積算の両方が分かるといった「掛け合わせのスキル」を持つ人材は、建設業界で重宝されます。まずは1つの職種でしっかり基礎を固めてから、隣接する領域へ少しずつ広げていくイメージが描きやすいです。


よくある質問

Q. 文系・理系どちらが向いていますか?

どちらの出身でも活躍している人はたくさんいます。CADや積算は数字や図形を扱いますが、高度な数学知識が必要な場面はほとんどありません。図面の読み方や計算の考え方は、業務を通じて自然と身につきます。

Q. 女性でも働きやすい職場はありますか?

CADオペレーターや積算担当はデスクワーク中心のため、女性が多く活躍している職場も少なくありません。測量は外仕事が多いですが、女性の測量士・測量補助スタッフも近年増えています。求人票や面接で職場の雰囲気を確認するのがおすすめです。

Q. 資格は転職前に取っておくべきですか?

必須ではありません。未経験歓迎の求人では「入社後に資格取得を支援する」制度を設けている会社も多いです。ただし、CAD検定や測量士補などの資格を事前に持っていると、選考での強みになります。余裕があれば挑戦してみる価値はあります。

Q. どんな会社に応募すればいいか分かりません。

建設会社・設計事務所・測量会社・設備工事会社など、求人を出している業種はさまざまです。最初は「CADオペレーター 未経験歓迎」「積算補助 研修あり」などのキーワードで検索してみると、自分に合いそうな求人が見つかりやすいです。気になる求人があったら、仕事内容や研修体制をじっくり読み込んでみましょう。

Q. 将来性はありますか?

建物・道路・橋・水道などのインフラは、これからも維持・更新が続きます。また、古い図面のデジタル化や、ドローン・3D測量の普及によって新しいスキルへの需要も生まれています。地道に経験を積んでいける職種です。

CAD・測量・積算CAD測量積算建設・土木未経験

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