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職種図鑑2026/5/27

行政書士って未経験でも目指せる?

行政書士は、書類作成のプロとして社会を支える専門職です。法律の知識がゼロでも、勉強次第で20代のうちに資格取得を目指せます。仕事内容からキャリアの広がりまで、未経験者の視点でやさしく解説します。

「法律の仕事に興味があるけれど、難しそうで自分には無理かも」と感じていませんか?

行政書士は、専門学校や法学部の出身でなくても、独学や通信講座から挑戦できる国家資格です。20代のうちから勉強をはじめて、資格取得後に活躍している人もたくさんいます。

この記事では、行政書士という仕事の中身・1日の流れ・キャリアの広がりをひとつずつ紹介していきます。


仕事内容

行政書士のメインの仕事は、官公署(役所や省庁)に提出する書類を、依頼者の代わりに作成・申請することです。

「書類を作るだけ?」と思うかもしれませんが、その種類はとても幅広く、専門知識がなければ正確に作れないものがほとんどです。

代表的な業務の例

  • 許認可申請の代行
    飲食店の営業許可、建設業の許可、運送業の許可など、ビジネスをはじめるために必要な届け出を代わりに手続きします。

  • 在留資格(ビザ)の申請
    外国籍の方が日本で暮らしたり、働いたりするために必要な書類を整えます。近年、需要が増えている分野のひとつです。

  • 相続・遺言に関する書類の整備
    亡くなった方の遺産をどう引き継ぐかを決める書類や、遺言書の作成サポートなどを行います。

  • 会社設立・法人に関する書類作成
    起業したい人の会社設立に必要な定款(会社のルールをまとめた書類)の作成などを担います。

  • 補助金・助成金の申請サポート
    中小企業や個人事業主が国や自治体の補助金を受け取るための書類を手伝います。

行政書士は「街の法律家」とも呼ばれます。身近なところで、個人・企業のさまざまな問題を書類という形で解決していく仕事です。


1日の流れ(例)

行政書士の働き方は、事務所勤務と独立開業の2パターンに大きく分かれます。ここでは、行政書士事務所で働くスタッフの1日を例に紹介します。

時間行動
9:00出勤。メールや郵便物の確認、本日の案件を整理
10:00依頼者への電話確認・不足書類のヒアリング
11:00申請書類の作成・入力作業
13:00昼休み
14:00役所や法務局へ書類を提出しに外出(※案件による)
16:00新規相談の面談対応。ヒアリングしながらメモを取る
17:30案件ごとの進捗を記録し、退勤

事務所によっては、複数の行政書士が専門分野を分担して担当することもあります。はじめのうちは先輩スタッフのサポートをしながら、少しずつ書類作成のコツを学んでいく流れが一般的です。


向いている人

行政書士の仕事でいきいきと活躍している人には、いくつかの共通点があります。資格の有無より「性質や価値観」が大切なので、ぜひ自分と照らし合わせてみてください。

細かいところまで丁寧に確認できる人

書類の仕事なので、一字一句の正確さが求められます。「なんとなく」で進めず、ちゃんと確認してから次へ進める人は、この仕事にとても合っています。

人の役に立つことにやりがいを感じる人

行政書士を頼ってくる人は、「書類の手続きが複雑で困っている」という状態の方がほとんどです。そういった人を手助けして「ありがとう」と言われる瞬間に喜びを感じられる人は、長く続けられます。

学ぶことが苦にならない人

法律や制度は少しずつ変わっていきます。最新の情報を追いかけたり、新しい分野を勉強したりすることを「面倒」ではなく「おもしろい」と思える人は、着実にスキルを積み上げられます。

コツコツと積み上げることが得意な人

書類を完成させるには、情報収集→確認→記入→チェックという地道な工程があります。派手さはなくても、ひとつひとつを丁寧にこなすことに充実感を感じられる人に向いています。

将来、自分の仕事をつくりたい人

行政書士は、いずれ独立開業を視野に入れて資格を取る人も多い職種です。「いつか自分のペースで働きたい」「専門性を武器にフリーで動きたい」という気持ちがある人にとって、魅力的な選択肢のひとつになります。


未経験から目指すには

行政書士になるには、国家試験に合格することが唯一の条件です。学歴・年齢・職歴の制限は一切なく、誰でも受験できます。

資格取得のルート

行政書士試験は、毎年11月に1回だけ実施されます。試験内容は、法令科目(憲法・民法・行政法など)と一般知識の2つで構成されています。

法律の勉強が初めての方でも、目安として半年〜1年半ほどの勉強期間で合格を目指している人が多いです。

勉強方法のおもな選択肢は3つあります。

  • 独学(参考書・問題集)
    費用をおさえたい人向け。スケジュール管理が自分でできる人に合っています。

  • 通信講座
    自分のペースで進めながら、プロが作ったカリキュラムを活用できます。働きながら勉強する人に人気があります。

  • 資格スクール(通学)
    講師から直接教わりたい人向け。質問しやすい環境が整っています。

資格取得後の就職について

試験合格後は、日本行政書士会連合会への登録を経て行政書士として活動できます。就職先としては、行政書士事務所・司法書士事務所・社会保険労務士事務所などの士業事務所のほか、企業の法務部門・総務部門に勤務するケースもあります。

未経験で事務所に入所する場合は、補助スタッフとしてスタートし、先輩に教わりながら経験を積む流れが一般的です。


キャリアパス

行政書士としてのキャリアは、大きく3つの方向性があります。

1. 専門分野を深めるスペシャリスト

在留資格・建設業・相続・農地転用など、特定の分野に特化することで「○○といえばこの事務所」という信頼を築いていくルートです。専門性が高まれば、より複雑な案件を任されることが増え、仕事の幅と報酬も広がっていきます。

2. ほかの資格との掛け合わせ

行政書士の資格を入口にして、社会保険労務士(社労士)・司法書士・宅地建物取引士(宅建)などの資格をあわせて取得する人もいます。複数の資格を持つことで、1つの相談に対してより広い範囲でサポートできるようになります。

3. 独立・開業

行政書士は、比較的少ない初期費用で開業できる職種のひとつです。自分で事務所を構え、得意な分野の依頼を受けていく働き方は、「自分らしいペースで仕事をしたい」と考える人にとって魅力的な選択肢です。フリーランス的に働きながら、少しずつ事務所を大きくしていった人も多くいます。

キャリアの進み方は人それぞれで、事務所に勤め続けながらベテランスタッフとして活躍する道もあります。自分のライフスタイルに合わせて選択できるのが、この仕事の特徴のひとつです。


よくある質問

Q. 法学部じゃないと受験できませんか?
A. いいえ、受験資格に学歴の制限はありません。文系・理系・社会人・主婦(夫)など、幅広いバックグラウンドを持つ方が挑戦しています。

Q. 働きながら取得できますか?
A. 可能です。通信講座やオンライン学習を活用しながら、仕事と勉強を両立して合格した方は多くいます。勉強時間の確保と計画が大切になります。

Q. 事務作業が苦手でも大丈夫ですか?
A. 最初は誰でも慣れない作業があります。事務所での実務を通じて少しずつ身につけていけるので、最初から完璧である必要はありません。「覚えたい」という気持ちが一番大切です。

Q. 将来性はありますか?
A. 行政手続きのデジタル化が進む一方で、複雑な許認可や在留資格・相続など、人の判断が必要な分野は引き続き需要があると言われています。特定分野への専門性を高めることで、長く活躍できる仕事です。

Q. どんな人が行政書士事務所に採用されやすいですか?
A. 未経験の場合は「資格取得への意欲」「細かい作業への適性」「コミュニケーション能力」を重視する事務所が多いです。資格の勉強中であることを積極的にアピールするのも有効です。


行政書士は、きちんと勉強すれば未経験・学歴不問で目指せる、数少ない国家資格のひとつです。

「書類を通じて人の役に立ちたい」「専門性を武器にキャリアを作りたい」と感じた方は、まず資格の勉強をはじめるところからスタートしてみてください。

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