インフラエンジニアって何をする仕事?
インフラエンジニアとは、ITシステムの「土台」を支える仕事です。未経験から目指せるの?どんな人が活躍できるの?1日の流れやキャリアパスまで、20代・未経験の方に向けてやさしく解説します。
「ITエンジニアに興味はあるけど、プログラミングは苦手で…」 そんな気持ちを持っている方に、ぜひ知ってほしい職種があります。
それがインフラエンジニアです。
ITの世界には、アプリやサービスを「つくる」仕事だけでなく、それらが動くための「土台を整える」仕事があります。インフラエンジニアは、まさにその土台を担う存在です。
プログラミングが必須というわけではなく、未経験から転職する方も多い職種なので、ぜひ最後まで読んでみてください。
仕事内容
インフラエンジニアは、ITシステムが安定して動き続けるための「基盤(インフラ)」を構築・管理する仕事です。
インフラとは、ざっくり言うと以下のようなものを指します。
- ネットワーク … パソコンやサーバーをつなぐ通信の仕組み
- サーバー … データやサービスを保管・処理する機械(またはクラウド上の仕組み)
- セキュリティ … 不正アクセスや情報漏えいを防ぐための設計・設定
- クラウド … インターネット上でサーバーやストレージを利用する仕組み(例: 仮想的なコンピュータ環境)
これらが正しく動いていないと、どんなに便利なアプリも、どんなに優れたサービスも動きません。インフラエンジニアは、いわばITの世界の「縁の下の力持ち」です。
具体的な作業の例
- サーバーやネットワーク機器の設定・構築
- 社内ネットワークの設計・管理
- システムの監視(異常が起きていないかチェックする)
- トラブルが起きたときの原因調査と対応
- クラウド環境の設計・運用
- セキュリティ設定の見直しや更新
特に未経験からの入り口としては、「監視・運用・保守」の業務から始まるケースが多くあります。いきなり難しい設計業務を任されることは少なく、まずはシステムの状態を確認したり、決まった手順に沿って操作したりする仕事からスタートするイメージです。
1日の流れ(例)
ここでは、インフラエンジニアとして働き始めた頃のある1日を例として紹介します。
9:00 出社・朝のチェック 前日夜間のシステム稼働状況を確認します。異常なく動いているかをログ(記録)で確かめます。
10:00 チームミーティング その日の作業内容を確認します。担当する設定変更や、進行中の構築作業の進捗を共有します。
10:30 設定作業・マニュアル対応 決まった手順に沿って、ネットワーク機器やサーバーの設定を行います。先輩に確認しながら進めることが多いです。
12:00 昼休み
13:00 監視業務・アラート対応 システム監視ツールの画面を確認します。警告(アラート)が出た場合は内容を確かめ、先輩や担当者に報告します。
15:00 ドキュメント(作業記録)の作成 行った作業の内容を記録します。チームで情報を共有するための大切な作業です。
16:30 勉強・資格学習の時間 業務が落ち着いた時間に、資格の参考書を読んだり、社内の勉強会に参加したりします。
18:00 退勤
もちろん現場によって勤務スタイルは異なります。24時間稼働のシステムを扱う現場ではシフト制(交代勤務)になることもありますし、最近はリモートワークを取り入れているチームも増えています。
向いている人
「なぜ?」と考えるのが好きな人
インフラの仕事では、「なぜエラーが起きたのか」「どの機器が原因なのか」を順番に調べていく場面がよくあります。じっくり原因を探るのが苦にならない方は、仕事にやりがいを感じやすいです。
細かいことに気がつける人
設定ファイルの数字が1つ違うだけでシステム全体に影響することがあります。「なんとなく合ってればいいや」ではなく、丁寧に確認できる人は活躍しやすいです。
安定して継続できる人
インフラの仕事には、毎日の監視・確認・記録など、地道に続けることが求められる業務もあります。目立つ仕事ばかりではありませんが、「自分が支えている」という感覚を大切にできる人に向いています。
チームで連携するのが好きな人
インフラエンジニアは、アプリ開発チームや社内の他部署と連携しながら仕事を進めることが多いです。自分の作業が周りにどう影響するかを意識しながら動けると、信頼されやすくなります。
ゼロから学ぶことを楽しめる人
IT業界は技術の変化が早く、入社後も学び続ける姿勢が大切です。「知らないことを覚えるのが好き」「新しいことに挑戦したい」という気持ちがある方は、成長しやすい環境です。
未経験から目指すには
インフラエンジニアは、文系・理系問わず未経験から転職する方が多い職種です。IT業界に足を踏み入れるルートとして選ばれやすい理由のひとつは、「まず運用・監視からスタートできる」という点にあります。
①まず基礎知識を身につける
転職活動を始める前に、ITの基礎知識を少しでも身につけておくと、面接で「やる気と準備」を示せます。
おすすめの学習テーマはこちらです。
- ネットワークの仕組み(IPアドレス、プロトコルとは何か)
- サーバーとは何か(LinuxというOSの基本操作)
- クラウドの概念(仮想サーバーの仕組みなど)
書籍や無料の学習サイトで十分学べるので、まずは触れてみるだけでOKです。
②資格を取得する
未経験の方が転職活動で武器にしやすいのが「資格」です。以下は、インフラ・ネットワーク分野で特に知名度が高いものです。
- ITパスポート … IT全般の基礎知識を証明する国家資格。まずここから始める人が多い
- 基本情報技術者試験 … ITエンジニアとしての基礎を問う国家資格。少し難易度が上がる
- CCNAというネットワーク資格 … ネットワーク機器の世界標準に近い資格。就職市場での評価が高い
一気にすべて取ろうとしなくても大丈夫です。まずITパスポートや基本情報を目標にして、少しずつ積み上げていきましょう。
③未経験歓迎の求人を中心に探す
インフラエンジニアの求人のなかには、「入社後に研修あり」「資格取得支援制度あり」といった、未経験の方を育てることを前提にした募集があります。「自分にはまだ早い」と思わず、まず積極的に情報を集めてみてください。
キャリアパス
インフラエンジニアとしてのキャリアは、大きく分けてこのように育っていきます。
ステップ1:運用・監視エンジニア
最初のうちは、システムが正常に動いているかを見守る「監視業務」や、決まった手順で設定を行う「運用業務」を担当することが多いです。ここでインフラの仕組みを肌で覚えていきます。
ステップ2:構築エンジニア
経験を積むと、サーバーやネットワークを一から設計・構築する業務に関わるようになります。この段階では技術力が大きく伸びる時期です。
ステップ3:設計・アーキテクト(システム全体の設計者)
さらに経験を重ねると、システム全体の構成を考える「設計」に携わるようになります。お客さまや開発チームと話し合いながら、インフラの全体像を描く役割です。
その先の選択肢
インフラエンジニアとして力をつけた後は、さまざまな方向に進めます。
- クラウドエンジニア … クラウド環境の設計・運用を専門にする
- セキュリティエンジニア … 情報セキュリティの設計・対策を専門にする
- プロジェクトマネージャー(PM) … チームや開発全体を管理する立場に進む
- フリーランス … 独立して複数の現場で活躍する
特定の分野に深く入っていく「専門家」の道も、幅広くマネジメントを担う「管理職」の道も、どちらも選択肢としてあります。自分の興味や得意なことに合わせてキャリアを描けるのが、インフラエンジニアの面白いところです。
よくある質問
Q. 文系出身でもなれますか?
なれます。インフラエンジニアは理系・情報系の学校を出た方だけでなく、文系・異業種出身の方も多く活躍しています。大切なのは学歴よりも「学ぼうとする姿勢」です。採用担当者も、資格の勉強を始めているなどの「行動した証拠」を見てくれることが多いです。
Q. プログラミングは必須ですか?
インフラエンジニアの仕事では、プログラミングが絶対に必要というわけではありません。ただ、作業を自動化するための簡単なスクリプト(短いプログラム)を書く場面が出てくることはあります。最初から完璧にできなくて大丈夫なので、少しずつ触れていくイメージで問題ありません。
Q. 独学で資格を取ってから転職するべきですか?
資格があると選考で有利になることは多いですが、「資格が取れてから転職活動を始める」と決めて時間をかけすぎるよりも、資格の勉強と転職活動を並行して進めるほうが結果的にスムーズなケースもあります。「勉強中です」という状態でも積極的に情報収集を始めてみてください。
Q. リモートワークはできますか?
現場によって異なります。サーバーや機器を直接さわる「オンプレミス(建物内に設置した機器)」の作業は現地対応が必要です。一方で、クラウドを中心とした環境の運用・監視はリモートで対応できることも増えています。求人ごとの勤務スタイルをしっかり確認するとよいでしょう。
Q. 手に職がつく仕事ですか?
インフラエンジニアのスキルは、業界や会社が変わっても通用する「汎用性の高い技術」です。特にクラウドやセキュリティの知識は需要が高まっており、長く活躍できる土台になります。「手に職をつけたい」と考えている方にとって、選択肢として十分に価値のある職種です。
インフラエンジニアは、ITを支える「縁の下の力持ち」として、社会のあらゆる場面に関わっています。目に見えにくい仕事だからこそ、「自分が動かしている」という達成感を感じやすい職種でもあります。
未経験でも、一歩ずつ着実にスキルを積み上げていける環境が整っています。まずは気軽に、求人情報を眺めることから始めてみましょう。
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